次世代に繋げるを育てる  ― NEXT50 ―

弊社はお陰をもちまして2017年に設立50周年を迎える事ができました。これもひとえにステークホルダー皆様のご尽力の賜物と深く感謝いたします。弊社は従来より、自治体向けの「環境部門」と民間向けの「産業設備部門」の二本立てで取り組んで参りました。
これも全て「人」の活躍なくしては成り立たないものです。経営資源は「人・物・金・情報」とよく言われますが、私は一番重要な財産はやはり「人」であると思います。野球の野村監督が良く使っていた「財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり。」という言葉に共感を覚えます。利益を生み出し、事業を成長発展させることは当然重要ですが、長期的に見れば人材を発掘し、育て上げ、引き継いでいくことが何より大切です。利益を生み出すも、時代に合わせて事業を変化させていくも、新しい事業を生み出すも、これら全て「人」が行うものだからです。
ただ、この言葉には後半があり「されど、財なさずんば事業保ち難く、事業なくんば人育ち難し。」と続きます。弊社の創業時もご多分にもれずこの部分で相当苦しんだと聞いておりますが、先代社長を筆頭に各社員の努力によりこれらを払拭することができました。
幸いにしてこの会社を引き継いだ私は、この言葉の前半を大切にし、「人を遺す」上を目指し、今後の経営に当たって参りたいと思います。

                                                   代 表 取 締 役  裏川 直也

各部門から考える今後の展望

環境部門では、設立以来「火」を扱う都市ごみ焼却設備や火葬設備の設計・施工及び補修工事を得意としておりますが、2004年度よりこれらの施設の運転管理・指定管理者等の管理業務も行うようになり、最近では施設全体を長期的・包括的に運営管理する業務にも手を広げております。
今後はこれら自治体向け施設の新設案件や産廃炉の補修工事にも注力していきたいと思っております。
また、「火」とは逆の「水」を扱う各種水処理設備の工事にも取り組んでおります。水処理設備は上水・下水・雨水・河川水等々同じ水でも扱う設備が様々ありますので、一現場一現場を大切に行い、会社のノウハウ蓄積に繋げていきたいと思っております。
これらの各施設は人々の生活に欠かすことのできないライフラインであり、近年顕著である自然災害の甚大化に伴い、益々これらの施設の信頼性・重要性が認識されるようになってきております。
私共としましては、これまでもこれからも人々の生活環境を守ると同時に生活の質の更なる向上に貢献することが弊社の存在意義であるということを常に自覚し、日々の業務に取り組んでいきたいと思っております。
一方の産業設備部門では、自動化・省力化を目的とした工場内設備・装置を客先要望に沿って提案し、一品一様のものを設計・製作していくエンジニアリング業務を設立以来継続して取り組んでおります。
その中でもユニークなものとして、エアーベアリングという成型されたゴムと工場エアーを用いた台車を30年以上前より扱っております。これはゴムと床の間に薄いエアーフィルムを形成することによって摩擦抵抗を減らし、数百kgから数百tもの重量物を軽い力で搬送する台車で、金型搬送・工場間の棟間搬送・防爆エリアでの搬送・鉄板ロールの着脱装置・コイルをコンテナに移載する装置等さまざまな場所で活躍しております。
弊社はエアーベアリング台車を代表とする重量物の搬送装置を主に扱っていましたが、最近ではロボットを使用した研磨装置・通い箱の洗浄乾燥ライン・静電気を帯びた箱の除電装置・ボルトのコーティングライン・ボルトの脱油機等取扱い商品の幅を広げつつあります。
今後はこれら装置の海外への輸出及び現地組付・試運転調整にも力を入れていきたいと思っております。